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専門記述最新問題の分析②(民法)

アドバイザーの岡です、前回の私の記事「専門記述最新問題の分析②(民法)」に誤字が多かったので、修正させて頂きました。内容も少し修正してあります。宜しくお願いします。


こんにちは,アドバイザーのです。若干更新の時間が遅れてすいません。そして今回の記事も長いです。

前回は国家総合職2014の専門記述行政法をやりましたが,今回は国家総合職2014の専門記述民法の問題をやります。今年の民法は去年と比べて基本的知識だけで解答できる問題が多かったと思います。ですが,逆にそういった出題の場合,大枠の論点については多くの受験生が言及できるため,細部で差がつきやすいこととなってしまいます。今回も問題文の事実を読みながら,解説をしていきたいと思います(一番最後の方に答案形式でのまとめを書いています)。

ではまず,問題文を載せます(後でかみくだいて解説するので,今はちゃんと読まなくていいですよ)。

【2014年】
次の事例について,以下の設問(1)~(3)に答えなさい。なお,各設問は,それぞれ,次の[事例]に基づく独立した問いである。

[事例]
Aは,平成23年3月1日に,3年後に年利5%の利息を付して返還する約束で,Bから1,500万円を借り受けた(以下「本件債務」という。)。同日,Aは,本件債務を担保するため,所有する山林である甲土地(価額1,500万円)に第1順位の抵当権を設定し登記をした。翌日,Aの親族Cは,Aに頼まれて,本件債務を連帯して保証する契約をBとの間で書面により締結した(以下「本件保証契約」という。)。

[設問(1)]
Cが本件保証契約を締結したのは,以下の事情による。Aが,本件債務の保証をCに依頼するに際し,平成23年3月1日に,自分は甲土地のほかにも乙土地(価額1,500万円)を所有しているから迷惑はかけない旨述べて,乙土地の登記事項証明書をCに見せた。実際には,Aは既に乙土地を第三者に売却しており,その代金も費消していたにもかかわらず,Aはその事実を隠し,あえてCに保証を頼んだのであった。しかし,これらの事情は,Bには知らされていない。CはBに対し,本件保証契約の無効又は取消しを主張することができるか。

[設問(2)]
平成23年6月5日に,Aは,甲土地上の立木丙をDに売却し,甲土地上の数か所に,立木丙の所有者はDである旨記した立札を立てた。翌月,Dは立木丙の伐採を始めた。
この場合,①BはDに対し,抵当権の効力が立木丙に及ぶと主張することができるか。また,②BはDに対し,抵当権に基づき立木丙の伐採をやめるよう請求することができるか。

[設問(3)]
Bは,平成25年1月20日に,本件債務に対応する債権をEに譲渡し(以下「本件譲渡」という。),翌日,確定日付けのある証書により本件譲渡をAに通知した。Cは,本件譲渡の事実を知らなかった。一方,Cは,平成24年4月1日に,Bに対する,履行期を平成25年末とする400万円の金銭債権を取得していた。平成26年4月1日に,Eは,Cに本件保証契約に基づく保証債務の履行を請求した。CはEに対して,どのような法的主張をすることができるか。



はい,いきなり問題文を載せて頭がごちゃごちゃさせてしまったかもしれないので,ゆっくり説明していきます。

まず,設問(1)ですね。

要するに,AはBから1500万円の借金をしていて(本件債務),AはCに連帯保証人になってくれって頼んでいるわけです それでAはCに嘘をついて,「俺は乙土地を持っている,もし借金が返せなくても,こいつを担保にしているから,お前に迷惑はかけない」って言いました。

でもAは乙土地をとっくに売り払って,代金もすでに使い果たしているんですよね。しかもそれをCに黙っているわけです。Cは騙されたまま,Bとの間で連帯保証契約を締結しました(446条,454条) Bはこのような経緯でCが契約を結んだとは知りません。

では,Cはどのような主張が考えられるでしょうか。

まず,CはAに嘘を言われて(詐欺),契約締結の意思表示を行ってしまったのですから,詐欺取消しの主張(96条)が考えられます。そして,Cの意思表示の相手方は,連帯保証契約の相手方であるBですね。そして,詐欺は,第三者であるA(保証契約の当事者は保証人となる者と債権者ですから,主債務者は「第三者」です。)が行ったことになりますから,「相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合」の詐欺取消しを規定する96条2項の問題となります。

96条2項の詐欺取消しは,「相手方(B)がその事実を知っていたときに限り」認められるのですが,Bは,Aの嘘によりCが騙されて契約を締結したという事実を知りません。よって,Cの詐欺取消しは認められません。


では,錯誤無効(95条本文)の主張はどうでしょうか。

超基本的なことですが,前提として錯誤無効の主張が認められるためには,①意思表示の錯誤であること,②法律行為の要素に錯誤があることが必要です。

本問では①を充たすかが大きな問題となるのです。というのも,①意思表示の錯誤,つまり錯誤無効の対象として95条本文が規定する「錯誤」とは,内心的効果意思と表示的効果意思の不慮の不一致をいいます(大判大3.12.15)。
しかし,本件ではCの本件連帯保証契約締結に向けての内心=本件債務の連帯保証人になること,本件連帯保証契約締結に向けての表示=本件債務の連帯保証人になること,です。両者に不一致はありません。Cの錯誤は,Aは借金を返せなくても,乙土地を担保にしているといった主債務者の資力に関する錯誤に過ぎません。そこで,動機の錯誤の問題になるわけです。


動機の錯誤が①意思表示の錯誤と認められるためには,動機を相手方に表示しなければなりません。なお,判例上,この表示は明示的なものに限らず,黙示的なものでよいとされています(大判大3.12.15,最判平元.9.14)。

本件では,CがBに動機を明示していないのは明らかですので,動機(Aが乙土地を所有しているため,資力が十分であること)を黙示的に表示したことを基礎付けている事実を探す必要がありますが,問題文にこのような事実はありません。また,Bは,CがAに騙されて連帯保証契約を締結した事実を知りません。


よって,動機の表示を欠くため,①意思表示の錯誤といえず,錯誤無効の対象となりえません。結論の妥当性から考えてみても,主債務者の資力に関する錯誤について広く錯誤無効の主張を認めるのはよろしくないことだと思います。だって「主債務者がもっと金を持ってると思った」「保証人にはなったけど,まさか本当に金を払わされるなんて思ってなかった」みたいな理由で連帯保証契約を無効にできれば,たいていの連帯保証契約が無効になりかねません。

そのため,黙示的な動機の表示を認めるためには,相手方(B)が表意者(C)の動機を認識できるようなやりとりが事実に挙がっていないと厳しいです。本問ではそのような事実が無いので,本問の解答はこれで十分だと思います。


ちょっと余談が入りますが,仮に本件連帯保証契約時に,BがCに「Aの連帯保証人になることは大丈夫ですか?」などと問いかけ,Cが「Aさんは自分の土地を担保に供しているみたいだから大丈夫です」とか「Aさんは他に資産をお持ちのようなので大丈夫です」などと言っていれば,黙示的な表示が肯定される余地があったと思います。
このように,「他にこんな事実があったら結論が変わったかなあ」と考えてみることは学習上非常に有益ですので,問題演習や判例の事案を勉強するときにはぜひやってみてください。

なお,本問に関しては,水戸地下妻支判平成11.3.29の事案が参考になるので,興味のある方はぜひ調べてみてください。

設問(1)の結論として,Cは詐欺取消しの主張も錯誤無効の主張もなしえないことになります。


次に,設問(2)に行きましょう。

さきほどのAのBに対する1500万円の借金(本件債務)を担保するために,自己所有の甲土地に抵当権を設定しました これで晴れてBは抵当権者になったわけですね そして,Bの抵当権設定登記も完了しました。その後,Aは抵当目的物である甲土地に存在する立木丙をD(新登場)に売り渡し,Dは立札を立てた上,伐採を始めました。

抵当権者Bからすれば,Aが借金踏み倒したら甲土地を競売にかけて債権を回収したいのに,Dは何様のつもりで大事な甲土地の一部である立木を切り取ってくれとるんじゃ!ということになり,逆にDからすれば,所有者(A)から売ってもらった立木を伐採して何が悪いんじゃ!となります。

そこで,小問①BはDに対し,抵当権の効力が立木丙に及ぶと主張することができるか問題となります。

そもそも,抵当権の効力は抵当不動産及びその付加一体物に対して及ぶとされています(370条本文)。立木は,原則として,土地の砂,土,草と同様に,土地の構成部分をなす定着物(86条1項)ですので,抵当目的物である甲土地の付加一体物に当たります。

もっとも,例外が認められうる場合があって,その一つとして,本件でDが行ったような明認方法を施した場合です。
整理しますと,立木は土地の構成部分なので,原則土地と一体化して扱われますが,立木を土地と独立した取引対象として他者に譲渡し,譲受人が明認方法を施せば,譲受人は以後の時点で立木につき利害関係を有するに至った者に対して,立木に関する権利を対抗できる(公示機能)ようになります。この場合,立木は抵当権の効力が及びません。

では,Dが立木丙に立札を立てることで明認方法を施したことによって,BはDに対して抵当権の効力が立木丙に及ぶと主張できなくなるのでしょうか?答えはNOです。

BとDの関係をもう一度整理していきましょう Bは甲土地に抵当権の設定を受けているので,甲土地の占有権こそ認められませんが(369条),その交換価値を排他的に支配しています。その意味で,Bは甲土地の物権的支配と及ぼしています。他方,Dは甲土地の構成部分であった立木丙を譲り受け,明認方法を施すことで,立木丙を甲土地から切り離した独立物として自己の支配に置こうとしています。

そうすると,両者は立木丙の物権的支配を相争う当事者といえ,二重譲渡類似の関係が認められるといえます。よって,公示手段である抵当権設定登記と明認方法の先後によって決するのが妥当であるといえそうです。
つまり,Bが甲土地の抵当権の設定を受ける段階で既にDの明認方法が施されていれば,Bは「この立木はDさんのだから俺の物にできないな」とあきらめがつくはずですし,逆にDが立木丙の明認方法を施す以前の段階で,立木丙が存在する甲土地にBの抵当権設定登記があれば,Dは「この立木はBの抵当権が及んでいるから,いずれ競売にかけられちゃうな」とあきらめがつきます。


本件では,Bの登記具備が先なので,BはDに対し,抵当権の効力が立木丙に及ぶと主張することができるといえます。


次に,小問②BはDに対し,抵当権に基づき立木丙の伐採をやめるよう請求することができるか,についてですが,B抵当権の効力が立木丙に及ぶと主張できる以上,あとは抵当権を根拠にこのような妨害排除請求ができるかだけ検討すればいいわけです。ただ,明文はありませんので解釈が必要です。


抵当権は,目的物の交換価値から優先弁済を受けることを内容とする物権であるため,この内容が侵害された場合には,すべての人に対してこれを排除することを求める物権的請求権が認められるはずです。
そして,抵当目的物を滅失,損傷するなどの事実上の行為は抵当権の侵害に当たりますので,抵当権者はその行為の停止を求めることができます(大判昭6.10.21)

同判例によれば,当該請求は被担保債権の弁済期が到来しているか,また抵当権の実行に着手しているかに関係なく,なすことができるとされています。
本件でも,Dの立木丙伐採により,Bは抵当目的物を滅失,損傷されているので,抵当権の侵害が認められ,伐採行為をやめるよう請求することができることとなります。


なお,抵当不動産の交換価値が妨げられ、抵当権の優先弁済権の行使が困難となる場合に,抵当権に基づく妨害排除請求権を認めるとする判断基準を採用した超重要判例があります(最判平成11.11.24,平成17.3.10)が,この判例の事案は,抵当目的物を第三者が占有することにより,抵当権の実行が妨害されたというものなので,同様の判断基準を当然のように用いてよいかについては,やや疑問が残ります。もちろんこの判断基準を用いてもあまり問題は無いでしょうが,本問は,実際に抵当目的物に対する直接的な滅失,損傷等の行為が行われているので,事案として少し異なります。その点だけ注意してみてください。



ラストの設問(3)です。

Bは,Aに貸した1500万円に関する債権をE(新登場)に売り,確定日付ある通知(467条1項,2項)をAに行いました。連帯保証人であるCは,これについて知りません。もっとも,(連帯)保証債務の付従性からすれば,主債務者との関係で通知または承諾があれば,(連帯)保証人に対してもこれを対抗できます。

他方,Cはこの通知よりも前の段階で,Bに対する400万円の金銭債権を取得していました。EはCに対し,連帯保証債務の履行を請求しました。Cからすれば,Eの前に債権者であったBに金銭債権を有していた以上,これを自働債権(相殺を主張する人が持っている債権の方が自働債権です)とする相殺(505条)を主張したいところです。

かかる相殺は認められるでしょうか。


判例の一般命題から言いますと,
旧債権者と債務者の間に債権債務の対立があれば,これを債権の譲受人に対して主張することができる(468条2項)(最判昭和32.7.19)。
理由は,同条項にいう「事由」は,通知によって債務者を不利益な地位に置くことを防ぐため,抗弁権発生の基礎となる事由まで広く含まれると解されることから,通知以前に相殺適状にあることは要求されず、債権債務の対立があれば足りるからである,ということが挙げられます。
また

債務者(C)は,自動債権が債権譲渡通知前に発生したものである限り,相殺適状に達しさえすれば,債権譲渡(及び債権譲渡の通知)後も,なお相殺をなしうるとされています(無制限説,最大判昭和45.6.24)。
その理由としては,相殺の担保的機能の重視と相殺の期待の保護の2点が挙げられます。
まあ,この②の問題は,相殺を主張する側の自働債権(Cの債権)の弁済期が,反対債権(Eの債権)の弁済期より後にくる事案の場合には論じる必要がありますが,本問では,

Cの債権の弁済期=平成25年末

Eの債権の弁済期=平成23年3月1日の3年後=平成26年3月1日

なので,自働債権の弁済期が先に到来します。この場合,制限説(債務者が債権譲渡人に対して有する債権(自働債権)の弁済期が,譲渡された債権(受働債権の弁済期より先に到来する場合に限り,「事由」に当たるとして相殺を認める見解))でも相殺適状にある限り,相殺はできます。ですので,本問では,あえて無制限説の論述まで書く必要はないと思われます。

本件では,Cの自働債権は,BのEに対する債権譲渡の通知があった日(平成25年1月20日)よりも前の,平成24年4月1日に発生しているので,自動債権の弁済期が到来していれば(505条1項),Cの相殺は認められます。条文上は,「双方の債務が弁済期にあるとき」とありますが,Cは受働債権(反対債権)の期限の利益を放棄できるので,自働債権のみ弁済期が到来していればよいのです(大判昭.8.5.30)。
そして,弁済期は平成25年末なので,すでに経過しています。

よって,Cの相殺の主張は認められることになります。本問は大体これだけの問題です。他にも細かい論点がありますが,このあたりは後述の答案を参照して下さい。

いかがでしょうか,知識的にはなじみのある部分が多かったと思いますが,短時間で解くにはやっかいな部分もいくつかあったかもしれません。論証集や判例集を繰り返し勉強するのも重要ですが,たまには問題演習をして,実際の事実に条文,判例知識や論証をうまく活用して端的かつ分かりやすい文章が書けるか,定期的にチェックしてみてください

次回は憲法を取り上げたいと思います。

それでは前回のように,本日の記事内容を答案にまとめて締めくくりたいと思います。


【民法】2014国家総合職
第1 設問1

1.まず,CはBに対して,Aの欺罔行為を理由に本件連帯保証契約の詐欺取消を主張することが考えられる。
96条2項は,相手方が当該欺罔行為につき悪意であることを要求しているところ,本問では,Bは当該事情を知らず善意といえるため96条2項による取消は主張し得ない。

2.それでは錯誤無効は主張しうるか。Cの錯誤は95条本文所定の錯誤無効の対象となるかが問題となる。
(1)錯誤無効の対象となる「錯誤」とは,表示上の効果意思と内心的効果意思に不一致があることをいう。
  本件において,CはAの上記欺罔行為により,Aが乙土地を所有している等と信じており,主債務者の資力に錯誤があるものの,Aの連帯保証人になる意思について,表示上の効果意思と内心的効果意思に不一致があるとはいえない。
  よって,主債務者の資力が十分であるといった動機部分に錯誤が認められるにすぎない。

(2)そうすると,かかる動機の錯誤が上記「錯誤」に当たるかさらに問題となるが,表意者保護と取引の安全の調和の観点から,原則として「錯誤」に当たらず,動機が明示又は黙示に表示された場合に,例外的に動機も意思表示の内容となり「錯誤」に当たると解する。
  本件では,CがAから乙土地の存在やCに迷惑をかけない旨の説明を聞いてた上で保証を依頼された等の事情については,Bは知らされていないことから,黙示の表示すら認められない。 

(3)よって,Cの錯誤は錯誤無効の対象とはならず、かかる主張をなしえない。

第2 設問2

1.小問①

(1)抵当権は付加一体物に対して及ぶ(370条本文)ところ,立木丙は甲土地の定着物(86条1項)であるため,原則として抵当権の効力が及ぶ。

(2)もっとも,DはAから立木丙を譲り受け,立て札による明認方法を施している。かかる場合もBは上記請求をなしうるか。
思うに,抵当権は物権であり,登記によって公示される権利である(177条)。他方,立木は独立した取引対象として譲渡されることにより物権変動の効果が生じ,明認方法を施すことが慣習上の公示手段とされる。
そうすると,本件では立木丙をめぐり,DとBはAを基点とする二重譲渡類似の対抗関係にあるため,公示手段の先後で決するのが妥当であるから,先に抵当権設定登記を備えたDがBに優先すべきと解する。かく解してもBは立木丙を譲り受けるに当たりDの甲土地に対する抵当権の存在を登記によって認識できたのだから不都合とはならない。

(3)よって,BはDに対し,抵当権の効力が立木丙に及ぶと主張できる。

2.小問②
Bは,Dに対し,抵当権に基づく物権的妨害排除請求権に基づき,立木丙の伐採をやめるよう請求しうるか。

(1)明文の規定がないものの抵当権も所有権などの物権と同様,抵当目的物を支配する物権の一種であるため,抵当権の効力として,物権的請求権を行使できる。
 また,抵当権実行前の段階で,目的物の価格が債権額を下回るか否かは予測が困難なため,目的物の価値減少の可能性があれば足りる。

(2)本件では,立木丙が甲土地の構成部分である以上,これが伐採されることで目的物の価値減少の可能性が認められるため,Bは上記請求をなしうる。

第3 設問3

1.まず,保証債務は随伴性を有するため,本件譲渡によりCの保証債務もまたEに移転し,さらに付従性を有するため,BのAに対する通知(467条1項,2項)により,Eは,連帯保証人であるCに対して,Cの知不知に関わらず本件譲渡を対抗できる。

2.これに対し,CはBの譲渡通知前に取得したBに対する400万円の債権を自動債権として400万円の範囲についてCの保証債務履行請求権との相殺を主張することが考えられる(505条,468条2項)。
 
(1)まず,旧債権者と債務者の間に債権債務の対立があれば,これを債権の譲受人に対して主張することができる。
なぜなら、468条2項にいう「事由」は,通知によって債務者を不利益な地位に置くことを防ぐため,抗弁権発生の基礎となる事由まで広く含まれると解されることから,通知以前に相殺適状にあることは要求されず、債権債務の対立があれば足りるからである

(2)次に,対立する両者の債権債務は同種の金銭債務であるから,自働債権の弁済期が到来している場合は,他の相殺禁止の要件に触れない限り,相殺を主張できると解するべきである。
 本件ではCの自働債権の弁済期(平成25年末)は到来している。また,他の相殺禁止要件に触れる事情もない。

3.以上により,CはEに対して400万円分の債権の相殺を抗弁しうる。
                                                                                                                                              
以上
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